『ベベ・ベネット、秘密諜報員になりきる』/Secret Agent Girl

ローズマリー・マーティン(Rosemary Martin)/谷泰子・訳

創元推理文庫/ 定価1260円(税込)/3月11日/ISBN: 978-4-488-24204-6

ブラッドリーが老舗のトイショップの経営者に。当然秘書室長ベベも一緒だ。夢いっぱいの職場だというのに、ベベの気分は下降気味。近づいたかに思えたブラッドリーとの関係は元にもどってしまうし、店のキャラクターのピエロにはセクハラされる。ところがそのピエロが殺され、今度はなんとベベ自身が容疑者に。過保護気味のブラッドリーの心配をよそに、変人揃いのトイショップでベベの捜査が始まる。スイートなミステリ三部作完結! 解説=坂木司

『君を想いて』/It Had to Be You

ジル・チャーチル(Jill Churchill)/戸田早紀・訳

創元推理文庫/定価798円(税込)/3月11日/ISBN:978-4-488-27515-0

近所の養護ホームで、雑務を手伝うことになったリリーとロバートの兄妹。その初日、体力勝負の仕事に苦戦中、昏睡状態になった入所者の老人が殺される。余命数時間の老人を、誰がなぜ? 捜査はウォーカー署長に任せ、養護ホームの改装に夢中のロバートとは違い、リリーは事件の行方に興味津々なのだが……。 1930年代のアメリカ、大恐慌下でもたくましく生きる人々を描いた、人気シリーズ第5弾登場。

『フレンチ警部と毒蛇の謎』/Antidote to Venom

F・W・クロフツ(F. W. Crofts)/霜島義明・訳

創元推理文庫/定価945円(税込)/3月24日/ISBN:978-4-488-10631-7

私はジョージ・サリッジ。バーミントン動物園の園長だ。仕事はともかく家庭に満足しているとは言えない。だから博打に入れあげることにもなった。運命の女性に逢った今や、二重生活を支える資金も必要だ。だから“叔母の遺産で万事解決”の皮算用が吹っ飛んだ衝撃といったらなかった。あげく悪事のお先棒を担がされ、心沈む日々。しかも、事故と処理された一件をフレンチという首席警部が掻き回している……。クロフツ最後の未訳長編、いよいよ登場!

『まちがいだらけのハネムーン』/The Black Honeymoon

コニス・リトル(Conyth Little)/三橋智子・訳

創元推理文庫/定価924円/3月24日/ISBN:978-4-488-23005-0

出会ってたった五日で、中尉のイアンと結婚した看護師のミリエル。ハネムーンは、担当患者で、イアンのおじの邸宅に滞在することになった。だが、ふたりきりで過ごせるはずだった屋敷には、イアンの親戚一家が転がりこんでいた。癖のある人たちと生活する羽目になり、イアンの求婚に裏があることを知らされたうえ、リチャードが急死してしまい……。コミカル・ミステリの快作!