『死者の名を読み上げよ』/The Naming of the Dead

イアン・ランキン(著) /延原 泰子(訳)

ISBN:978-4-15-001834-4/刊行日:2010/03/05

〈ハヤカワ・ミステリ〉 定価2,100円(税込)

リーバス警部ポケミスに復帰! 謎と捜査と騒乱の1週間

世界の首脳が出席するG8会議が間近に迫り、エジンバラの市街は騒然としていた。大規模なデモ行進が予定され、イギリス全土から警察官が掻き集められているのだ。少しでも騒乱を抑えたい上層部は、マスコミが騒ぎそうな事件は極力隠蔽しようとする。だが、リーバスにはそんな思惑は通用しない。宿敵カファティの部下が殺された事件を追っているのだ。発見された衣服の切れ端からは、複数の血痕が発見された。連続殺人か?上層部からの執拗な圧力にも屈せず、リーバスは捜査に邁進するが……意地と矜持の一匹狼が、騒乱の街を疾駆する! 英国を震撼させた一週間を背景に描く、大型警察小説

『勇気の季節』/The Boxer and the Spy

ロバート・B・パーカー(著)/光野 多惠子(訳)

ISBN:978-4-15-209115-4 刊行日:2010/03/05

〈ハヤカワ・ノヴェルズ〉/定価1,995円(税込)

〈ロバート・B・パーカー追悼出版〉ダウンさせられてもまた立ち上がるために必要なもの、それは……   未来を生きる少年に託して巨匠が語り遺す、男の心の物語。

15歳のテリーは母親と二人暮らし。同い年のガールフレンド、アビーとの仲は良好なものの、なかなか大人の関係に進展しないのが悩ましい。テリーがアビー以外で目下夢中なのは、黒人トレーナー、ジョージに教わるボクシングだ。まだ始めたばかりだけれど、ジョージのように強くなることを夢見てトレーニングに励んでいる。  そんなある日、テリーと同じハイスクールに通うジェイソンという少年が浜辺で死体となって見つかった。学校はそれをステロイドの乱用からくる自殺だと説明した。だが、おとなしくてスポーツもしないジェイソンがそんなものを使っていたとは信じられない。テリーとアビー、そして仲間たちは学校と町にはびこる陰謀を探りはじめた…… スペンサー・シリーズの巨匠が少年のまなざしを通じて熱く温かく描く、愛と友情、そして勇気の物語。

『殺す女』/The Hunted

ウェイン・バーカム(著)/山中 朝晶(訳)

ISBN:978-4-15-178701-0/刊行日:2010/03/05

ハヤカワ・ミステリ文庫/定価903円(税込)

父が母を嬲り殺す様を目撃した少女は永久に変わってしまった。 下劣な男どもを次々と手にかける美貌の殺人鬼に——

少女の目の前で、父は母を殺した。ワインボトルを局部に挿入し、頭を床に叩きつけて。見てはならないものを見てしまった少女は、絶世の美女に成長した21年後、ワインボトルを用いて次々と男を殺し、死体を辱めることに快感を見出すようになっていた……。一方、この連続殺人事件を追う刑事フランクは犯人が女だという確信を深めていく。彼が出会い、恋に落ちる美女たちの中に“殺す女”がいるのだろうか? 痛切な愛と暴力に彩られたサイコ・サスペンス!