『説教師』/PREDIKANTEN

カミラ・レックバリ(Camilla Laackberg)/原 邦史朗・訳

集英社文庫/定価950円(税込)/2010年7月16日発売/ISBN978-4-08-760607-2

シリーズ500万部突破!

衝撃の北欧ミステリ『氷姫』に続く第2弾

 郊外の洞窟で女性の全裸死体が見つかった。夏季休暇中だった刑事パトリックは、知らせを受けて現場に急行し、そこで遺体を運び出そうとしていて鑑識員の動揺した姿に出くわす。なんと、今回発見された遺体の下に、古い死体が2体も横たわっていたのだ! 北欧のこの小さな町で複数の遺体が同時に発見されるのは前代未聞だった。さらに解剖の結果、新旧の遺体は両方とも生きたまま一週間にわたって数十カ所の骨を折られ、無数の切り傷をつけられて惨殺されていたことが分かった。捜査は難航するも、やがて新しい遺体は町に遊びに来ていた観光客のものであることが判明。また、女性のものだった古い遺体のほうも身元が割れる。パトリックが行方不明事件として処理されていた過去の資料を調べるうち、かつてイェーテボリで活動していた今は亡き悪名高いカリスマ宗教家の存在が浮かび上がってくる……。

 スウェーデン本国では、あの『ミレニアム』を超える人気とも言われているカミラ・レックバリのミステリ・シリーズ。ゾッとしながらも、どこか温かな心地よさを残す彼女の作品は、本国で次々とテレビ化や映画化が決まっている。この夏の納涼ミステリとして最強にお薦めできる作品!