『はた迷惑なウェディング』/Wedding Day Murder

レスリー・メイヤー(Leslie Meier)/高田惠子・訳

創元推理文庫/定価987円(税込)/7月11日/ISBN:978-4-488-24810-9

親友スーの娘が大富豪と結婚することになった。頼みこまれて自宅のあずまやを結婚式に提供することにしたのはいいが、ただでさえ新聞記者の仕事で多忙なところへ結婚式の手伝いまで加わり、ルーシーは気も狂わんばかりに。ところがそこに、結婚相手の母親がしゃしゃり出てきた。どうやら、大富豪にふさわしい大がかりな式を目論んでいるらしい。だが、ウェディングシャワーのパーティでとんでもない事態が。好評主婦探偵シリーズ。

『エジンバラの古い柩』/Blood Line

アランナ・ナイト(Alanna Knight)/法村里絵・訳

創元推理文庫/定価各945円(税込)/7月21日/ISBN:978-4-488-27720-8

1870年夏、エジンバラ城の崖下で男の遺体が発見された。義理の息子の新米医師ヴィンスとともに捜査をはじめたファロ警部補は、現場付近で男性の肖像が描かれたカメオを拾う。さらに警官だった父の遺品から、40年前に城の壁の中から赤ん坊の遺体を納めた非常に古い柩が発見されたという事件の記録と、現場で発見したものと対のメアリー女王のカメオを見つける。ふたつの宝石が示す驚愕の真相とは? 英国史を覆しかねない大胆な傑作! 解説=酒井貞道

『枯れ騒ぎ』/Mulch Ado about Nothing

ジル・チャーチル(Jill Churchill)/新谷寿美香・訳

創元推理文庫/定価各840円(税込)/7月27日/ISBN:978-4-488-27518-1

ガーデニング講習会に参加する予定のジェーンとシェリイは、講師のジャクソン博士が自宅で襲われたことを知る。その直後、ジェーンは不注意から足の骨を折り、松葉杖の世話になることに。講習会は代打の講師を迎えて開催されるが、骨折中のジェーンは今一つ調子が出ず、アクの強い参加者たちに翻弄され続け。長男マイクのガールフレンド問題も気になって……。主婦探偵が文字通り“骨を折って”事件にぶつかる人気シリーズ第12弾。

『黒死荘の殺人』/The Plague Court Murders

カーター・ディクスン(Carter Dickson)/南條竹則・高沢治・訳

創元推理文庫/定価各1008円(税込)/7月27日/ISBN:978-4-488-11833-4

私ことケン・ブレークは、友人ディーンに幽霊屋敷で一晩明かしてくれと頼まれ、マスターズ警部を伴って黒死荘へ出かけた。そのかみ猛威を振るった黒死病に因む名を持つ屋敷では降霊会が開かれようとしていたが、あろうことか術者ダーワースは血の海と化した石室で無惨にこときれていた。庭に建つ石室は厳重に戸締りされており、周囲に足跡はない。そして、死者の傍らにはロンドン博物館から盗まれた曰くつきの短剣が。関係者の証言を集めるも埒が明かず、フェザートン少佐と私は陸軍省の偉物に出馬を乞う。ヘンリ・メリヴェール卿初登場作品にして、ディクスン名義屈指の傑作。序=ダグラス・G・グリーン/解説=戸川安宣