脅迫(上・下) The Bricklayer (2010)

 著者:ノア・ボイド/訳:寳村信二

 ISBN 上:978-4-7973-7270-0 下:978-4-7973-7369-1

 定価:735円(税込,上下共)

『目撃』のポール・リンゼイが別名で発表した新作!

パトリシア・コーンウェルも絶賛のFBI小説! 全米ベストセラー!

ミレニアムフィルムズがジェラルド・バトラー出演で映画化予定!

「元FBI捜査官という経験が、この輝かしいスリラーに活かされている。怒涛の展開、類まれなアクション、緊迫したドラマ。スティーヴ・ヴェイルは新しいアメリカン・ヒーローだ」

——パトリシア・コーンウェル  

 :女性司会者が〈ルバーコ・ペンタッド〉と名乗る男によって殺害された。百万ドルを支払わなければ、次は政治家を殺すという要求がFBIに届く。捜査官がニセ金を持って指定された場所へ向かうと、そこは三十年前に閉鎖された海軍刑務所だった。内部に仕掛けられた巧妙な罠により捜査官は殺され、犯人は逃亡。数日後には予告どおり議員が殺される。捜査が手詰まりとなる中、かつて犯人追跡に特異な才能を見せていた元FBI捜査官スティーヴ・ヴェイルの所在が明らかになる——。

 :次の要求で犯人はFBIのバートク捜査官を指名し、二百万ドルを車に積んでラスヴェガスへ向かうよう指示するが、バートクは途中で金と共に失踪する。犯人がFBIの捜査方法を熟知していることは明らかで、そのうえこれまでの犯行には、捜査官に支給されている銃が使用されていた。素行面に問題のあったバートクがペンタッドなのか、金に目が眩んで横領を決めたのか、あるいは真犯人によって殺害されたのか…。残された手がかりを追っていくヴェイル。そこには相手を死へと導く恐ろしい罠が仕掛けられていた…。

ノア・ボイド Noah Boyd

1943年米国生まれ。元FBI捜査官。二十年以上連邦捜査局に勤務し、『グリーンリバー・キラー』事件や『ハイランドパーク絞殺魔』事件といった難事件にも携わった経歴の持ち主である(後者の事件解決にも一役買っている)。自身の経験に基づいて、FBI捜査官を主人公とした作品を多数執筆。また執筆活動と併せて未解決事件の調査にも取り組んできた。ノア・ボイドはポール・リンゼイの別名。ポール・リンゼイ名での著書としては『目撃』『宿敵』『殺戮』(いずれも講談社文庫)等がある。2011年死去。

寳村信二 (たからむら しんじ)

1959年生まれ。京都大学大学院修士課程修了。建築設計事務所勤務を経て翻訳家として独立。訳書に『オーロラの魔獣』(L・チャイルド)。

【本サイト掲載】【原書レビュー】え、こんな作品が未訳なの!?第二十三回はノア・ボイドの巻(執筆者・寳村信二)

 ・シリーズ第2作の紹介もこちらで読めます。(編集部)