いよいよ師走ですね。お仕事をお持ちの方もそうでない方も、何かと忙しい季節です。クリスマスだ正月だと、様々なイベントも控えておりますしねえ。私なんかこれに加えて引越しですよ引越し。

 しかしそんな中でも、海外ミステリ新刊は容赦なく出続けております。ゆえに《最速!海外ミステリ先読みスニークプレビュー》も、忙しいなんて言い訳はせず*1 、例月にも増して盛り沢山の内容でお届けします!

*1 こういうことを酒井が言っていたことは、来月まで覚えておいてください。

 というわけで、12月14日(土)18時、今年最後の《最速!海外ミステリ先読みスニークプレビュー》を新宿ビリビリ酒場で開催します。

 第11回となる今回は、二ヵ月ぶりに特集を組みます。題して「北上次郎と語る《暗殺者グレイマン》の世界」! 北上次郎さんは冒険小説の権威として、改めてここで紹介する必要もないぐらい高名な評論家ですが、そんな北上さんが最近ご執心なのが、マーク・グリーニーの《暗殺者グレイマン》シリーズなのです。本サイトでも書評七福神として新刊が出る度に大絶賛。彼をそこまで惹きつけるものは何か? 北上さん自ら、全てを熱い生トークで詳らかにします。

というか、北上さんはこの特集出演を打診した当初から、もうびっくりするぐらい大乗り気。「マジっすか?!」と言いたくなるぐらいの本気モードで、酒井としても、話を聞くのが心底楽しみなのです。

 ただし、《暗殺者グレイマン》の最新作『暗殺者の沈黙』は十月刊行でして、十二月中旬にプレビューでございと胸を張れるほど新しい刊行物ではない。ということで、いつも通り、「最速!」と言うに足る最新刊や近刊もがっつり紹介いたします。

ご存じない方のために付言しておくと、《最速!海外ミステリ先読みスニークプレビュー》は本来、

(1) 近刊予定、もしくは発売直後の翻訳ミステリ新作を!

(2) 複数レビュアーが、どの媒体よりも早く、楽しく(厳しく?)ご紹介!

(3) しかも入場料は低料金(わずか500円でソフトドリンク付き)!

という、面白本を探している方には打ってつけの企画です。

 そして今回の近刊or発売直後作品の紹介コーナーでは、代わり映えしない若林踏&酒井貞道だけに任せてはおけんと、某書店勤務の吉野覚さんが参戦し、トリオで紹介作品を迎撃します。今回はレビュアー同士の撃ち合いが起きるかも……?

 で、今回の近刊or最新作のラインナップは次の通り。一部については編集者や訳者が登壇するかもです。

『これ誘拐だよね?』カール・ハイアセン著/田村義進訳(文藝春秋)

『アンダルシアの友』アレクサンダル・セーデルベリ著/ヘレンハルメ美穂訳(早川書房)

『秘密』ケイト・モートン著/青木純子訳(東京創元社)

 たぶん2時間では終わらない今回のスニークプレビュー、大変充実したものになることをお約束します。皆さん、これはもう来るしかないですよ!

最速!海外ミステリ先読みスニークプレビュー#11

レビュアー:若林踏(書評家)、酒井貞道(書評家)、吉野覚(書店員)

ゲスト:北上次郎(書評家)

日時:12月14日(土)18:00開始(17:30開場)

場所:新宿ビリビリ酒場 東京都新宿区新宿五丁目11-23 八千代ビル2F

   アクセスはこちら → http://go-livewire.com/theater.html

入場料:500円(ソフトドリンク付き)

参加方法:リンク先からご予約ください。ただし、予約なしでの当日入場も可能です。

      http://boutreview.shop-pro.jp/?pid=67166485

※ 終演後に、同一会場にて、出演者を交えてのフリーフード&フリードリンクの懇親会をおこないます。参加費は3000円です(入場料とは別)。

酒井貞道

(さかい さだみち)。書評家。本シンジケートでは、書評七福神の一人として毎月のオススメ本を紹介しています 私生活ではクラシック音楽や日本酒を愛好しています。ツィッターアカウントは @haikairojin