20110910144630.jpg 田口俊樹

 大統領選に向けての共和党の候補者選び。中傷合戦がすさまじいですね。

 中でもネガティヴCMというやつ。Rombo というロムニーをランボーみたいにした30秒スポットなんか、まさに笑えぬナンセンスですよね。笑っちゃったけど。

 不倫を敵陣営に暴露されて、早々と脱落した候補者もいたけど、政治家としての能力と不倫能力はことさら相容れないものでもないと思うんだけどなあ。それにそもそも政治家にことさら高潔を求めるのって、実は民主的な考え方じゃないですよね。政治をするのはあくまでわれわれ一般人の代表なんであって、聖人君子じゃないんだから。あ、一般人誰もが不倫してるって言ってるわけじゃないですよ、はい。

 民主政治はいずれ衆愚政治に行き着くってね、プラトンが二千年以上もまえに言ってますけど、やっぱりそうなのかなあ。グローバル・スタンダードで言えば、どう見ても極右としか思えない東京都知事や大阪市長に妙な人気があるところを見ると、日本もその一途をたどってるんですかね。今さら、なんですが。それでもなんだかなあ、最近の世間の風潮、首を傾げたくなることばかり。

 とまあ、つまるところ、わたしもまた年相応に「隅の老人」への道をとぼとぼ歩いているわけですが、そんな私にしたところが授賞式とコンベンションは数少ない年に一度の愉しみです。いよいよ来週に迫りました。席にはまだ少し余裕がありますので、ご都合のつく方はぜひご一考のほどを。翻訳者のみなさんへは最後のお願いです。何卒清き一票を!

(たぐちとしき:ローレンス・ブロックのマット・スカダー・シリーズ、バーニイ・ローデンバー・シリーズを手がける。趣味は競馬とパチンコ)

  20111003173346.jpg  横山啓明

仕事が忙しいのは、かまわないのだけれど、

蓄えたもの(それほどの蓄えがあるわけじゃない)

を出しているだけで、インプットが圧倒的に少ない

と痛感。このままじゃ、精神的にやせ細ってしまう(

増えるのは体重だけ?)。まずいな。

今年はなんとかしようと思う。

で、まずは14日のコンベンションで刺激を

受けることにします。

みなさん、当日、会場でお会いしましょう。

声かけてくださいね。

(よこやまひろあき:AB型のふたご座。音楽を聴きながらのジョギングが日課。主な訳書:ペレケーノス『夜は終わらない』、ダニング『愛書家の死』ゾウハー『ベルリン・コンスピラシー』アントニィ『ベヴァリー・クラブ』ラフ『バッド・モンキーズ』など。ツイッターアカウント@maddisco

20120301171436.jpg 鈴木恵

 ドン・ウィンズロウ『野蛮なやつら』を読んでいるところなんですが、オリヴァー・ストーン監督による映画の予告編も公開されましたね(→こちら)。映画化といえばほかにも、『サトリ』がレオナルド・ディカプリオ主演で映画化される模様だし(てことは当然レオ様がニコライ・ヘルですかね)(→こちら)、『フランキー・マシーンの冬』もマーティン・スコセッシが監督するという話は流れたようだけど、映画化の話自体は生きているとウィンズロウ自身が語っている(→こちら)。監督の名前もちかぢか発表されるとか。

 それにしても、目下のウィンズロウの充実ぶりはすごいですね。どうしたらこんなに精力的に仕事ができるんでしょう。上の記事によると、彼はこう言ってます。作家にとっては規律正しさがすべてだ。わたしは執筆を工場労働と同じように考えている。笛が鳴ったら仕事にかかる……。うーむ。

 さて、来週末はいよいよ「翻訳ミステリー大賞」の発表とコンベンション。みなさんのご来場をお待ちしています。

(すずきめぐみ:文芸翻訳者・馬券研究家。最近の主な訳書:『ドライヴ』『生、なお恐るべし』『ピザマンの事件簿2/犯人捜しはつらいよ』。最近の主な馬券:なし orz。ツイッターアカウント@FukigenM

  20111003173742.jpg  白石朗

 先日、生まれて初めて頭部のMRI検査を受けました。画像撮影されているあいだ“きっ・きっ・きっ”“ごおおがおおっ”“ぴぴぴぴぴ”と機械音がいろいろと聞こえてきて、おお、The Beatniksのアルバム『M.R.I.』収録の「Move Right In」のイントロはたしかに本物の音だったんだ、と思ったり。ま、検査の結果は良好で、受診のきっかけになった症状もその後まもなくおさまってひと安心です。

 そんな辛気くさい話はともかくも、来週の14日(土)はいよいよ「第三回翻訳ミステリー大賞授賞式&コンベンション」です。お楽しみ満載の一夜になりそうですが、もう参加申しこみはおすみでしょうか? また翻訳者のみなさまには、ぜひとも一票を投じていただきますよう、この場でも重ねてお願いいたします。

 では、本郷の会場で本好きのみなさんとお目にかかるのを楽しみにしています。お気軽にお声をかけてくださいませ。

(しらいしろう:1959年の亥年生まれ。進行する老眼に鞭打って、いまなおワープロソフト「松」でキング、グリシャム、デミル等の作品を翻訳。最新訳書はヒル『ホーンズ—角—』、デミル『ゲートハウス』、キング『アンダー・ザ・ドーム』。ツイッターアカウント@R_SRIS

 20120102101224.jpg 越前敏弥

 4月14日の授賞式&コンベンションでは、備品・消耗品の準備を担当しています。特に第1回、第2回の参加者のかたで、こんなものがあると便利だというご提案があるかたは来週の半ばぐらいまでにメールかツイッターでお知らせください。なお、会場はほとんどの場所が畳敷きで、直接そこにすわる形になるので、軽装でいらっしゃるほうがよいと思います。

 折よく、その日の少し前に、去年の受賞作『古書の来歴』が文庫化されますね。未読のかたはこの機会に予習も兼ねて購入なさってはいかがでしょうか。ほぼ同時に、そのジェラルディン・ブルックスの最新作『灰色の季節をこえて』も刊行されるようです。

 では、4月14日にお会いしましょう。

(えちぜんとしや:1961年生。おもな訳書に『解錠師』『夜の真義を』『Yの悲劇』『ダ・ヴィンチ・コード』など。趣味は映画館めぐり、ラーメン屋めぐり、マッサージ屋めぐり、スカートめくり[冗談、冗談]。ツイッターアカウント@t_echizen。公式ブログ「翻訳百景」 )

20111003174437.jpg 加賀山卓朗

 震災後、自分の好きなこと(だけ)をどんどんやろうという気持ちが強くなった。そのひとつが韓国語で、今週からはNHKラジオの「レベルアップハングル講座」というのを聞いている。入門編と応用編の中間レベルの新番組だと思いこんでいたのだが、どうやら応用編の拡大版のようで、すでにけっこうむずかしい。まいっか。5年後に短篇小説を訳せるぐらいにはなりたいなあと思うけれど、5年なんてあっという間ですね。

 授賞式&コンベンションも、はや来週末。事務局の準備打ち合わせに出て実感がわいてきました。皆さん現地でお会いしましょう(投票のほうもなにとぞ)。

(かがやまたくろう:ロバート・B・パーカー、デニス・ルヘイン、ジェイムズ・カルロス・ブレイク、ジョン・ル・カレなどを翻訳。運動は山歩きとテニス)

20111003174611.jpg 上條ひろみ

コージーファンのみなさんはご存じかと思いますが、4月10日、いよいよ日本初のコージーミステリ専門文庫が創刊します。その名も「コージーブックス」。版元は原書房さんです。

HPはこちら↓

http://www.cozybooks.info/

 ほのぼのとした雰囲気とおいしいものをメインにしたラインナップで、かわいらしいHPも女子心をくすぐります。4月5月は二冊、6月以降は毎月一冊ずつ刊行。コージーが毎月安定供給されるなんて、コージーファンとしてもコージー訳者としてもありがたいことです。

 今月刊行になるエイヴリー・エイムズのチーズ専門店シリーズ第一作『名探偵のキッシュをひとつ』(原題:The Long Quiche Goodbye)は、2010年度アガサ賞最優秀新人賞受賞作で、チーズ専門店の店主がおいしいチーズやチーズ料理で人の気持ちをほぐしながら、殺人事件を解決に導くというもの。もう一册のハンナ・リード『ミツバチたちのとんだ災難』はなんと「はちみつ探偵」。おお、これも新しい。人の気持ちをほぐすツールにもいろいろあるんですね。拙訳のジョアン・フルークのお菓子探偵ハンナシリーズではクッキーですが(と版元ちがうけどさりげなく宣伝)。ともあれ、コージーファンにはうれしい、今後注目していきたい文庫です。

 そして! 来る4月14日のコンベンションでは、この「コージーブックス」を立ちあげた原書房の編集者Aさんがコージー部屋を緊急訪問! コージー部屋にチーズとはちみつの香りがただようかも。みなさんのご訪問をお待ちしています。

 第三回翻訳ミステリー大賞二次投票もまだ間に合うよ! 翻訳者のみなさん、ぜひ投票を!

(かみじょうひろみ:神奈川県生まれ。ジョアン・フルークの〈お菓子探偵ハンナ・シリーズ〉(ヴィレッジブックス)、カレン・マキナニーの〈朝食のおいしいB&Bシリーズ〉(武田ランダムハウスジャパン)などを翻訳。趣味は読書とお菓子作り)

■翻訳ミステリー長屋かわら版・バックナンバー■