みなさん、お待たせしました!
「秋の読書探偵」作文コンクールの1次選考の結果を発表します。
中高生の部17通、小学生の部91通の応募作文を、3人の予選委員(やまねこ翻訳クラブ会員1名、当シンジケート事務局メンバー2名)が今月上旬にじっくり読み、以下の15通(中高生4通、小学生11通)を1次選考通過作とさせていただくことになりました。この記事の末尾に3人の予選委員による総評を掲載しましたので、ご覧ください。
応募全作品のリストはこちらになります。
このあと、来週の初めに最終選考委員3名による選考会を開催し、11月18日(金)の午前に受賞作(最優秀賞・優秀賞)を当サイトで発表します。両部門の最優秀賞受賞作は、週末に全文を掲載する予定です。どうぞお楽しみに。
◎中高生の部・1次選考通過作 4作(応募総数17通)
N・Y(高2) 闇の城、風の魔法
H・K(中3) 時間のない国で
E・T(中2) 闇のダイヤモンド
K・K(中1) オリエント急行殺人事件
[お名前の読み方がまちがっていたらご容赦ください。ご連絡いただければ訂正します]
◎小学生の部・1次選考通過作 11作(応募総数91通)
T・R(小6) ジュラシック・パーク
N・N(小6) 忘られぬ死
K・T(小5) とぶ船
S・I(小5) フレディ、魔女がいっぱい
S・K(小5) ぼくのつくった魔法のくすり
K・S(小5) 怪盗紳士
K・A(小3) ファーブル昆虫記
T・Y(小3) フェアリー・レルム9 空色の花
K・T(小3) やかまし村の子どもたち
J・T(小2) すばらしい季節
J・T(小2) まっくろネリノ
[お名前の読み方がまちがっていたらご容赦ください。ご連絡いただければ訂正します]
以下は3人の予選委員による、1次審査を終えての総評です。
林さかな(やまねこ翻訳クラブ)
小学生、中高生の応募感想文すべて読ませていただきました。なんて楽しかったでしょう。課題図書のないこのコンクールのために、どの子どもも自分のとっておきの特別な1冊で感想を書いているのですから、おもしろくないはずがない! 読んでいる時間は本当に楽しいのひとことです。
公開された読まれた本のリストをみても、古典から新刊まで幅広い本が読まれていました。コンクールにおいては「1冊の本を読んで、そのおもしろさを自分がいちばん得意なやり方で伝えてくれればいいんです」とあるように新聞形式のものがあったり、お手紙形式があったり——この手紙も作者にあてたり、登場人物にあてたり——、物語の続きをつくったり、とにかく自分が一番書きたいことを書いている自由な楽しさが感じられました。
あらすじのまとめ方では、こちらが勉強になるくらいすばらしいものもあり、審査といっても本当に真剣勝負でした。長文の労作から、4つの短い文章でもはっとさせるものまで、本の楽しさがもたらす表現の幅にあらためて感じ入りました。
自分のもっている語彙を最大限につかって本の魅力を伝えることは、自分の世界を広げることにもつながることがわかります。
ぜひ来年にもつなげてほしいコンクール。
どんな結果がでるのか私も楽しみです。
加賀山卓朗(翻訳者、事務局メンバー)
中高生の部を読ませていただきました。皆さん、勉強やクラブが忙しいなか、それでも応募してくださっただけあって、本を読み慣れているだけでなく、作文にもさまざまな工夫がこらされていて、読むほうも楽しく、たいへん勉強になりました。
個人的には、読んだ本に対する熱い思いが感じられる作文がとくにうれしかった。画像全盛の世の中で、「読書」の楽しみが、ごく一部の人にしかわからないものになりつつあるような気がするからです。どうか皆さんの熱い思いをまわりの人たちにも伝え、すばらしい本について語り合い(これまた楽しい)、読書の輪を広げていってください。
来年の参加もお待ちしています。
越前敏弥(翻訳者、事務局メンバー)
小学生の部を担当しました。何よりうれしかったのは、ひとり残らずすべての作文から、その本を読んでよかったという気持ちが伝わってきたことです。翻訳書というものをはじめて読んだ、これまで読んだものとはぜんぜんちがう世界のことがわかった、という感想の人も何人かいました。こちらも、このコンクールをはじめてほんとうによかったと思いました。これからも、いろんな本を読んで視野を広めていってください。
自主的にチラシを配布するなど、さまざまな形で告知をしてくださったみなさん、ご協力ありがとうございました。同じ学校や作文教室から何通もの作文が寄せられたケースもありました。本を愛するみんなの願いが結実したのがこのリストです。
最終審査の結果をどうぞお楽しみに。そして、来年もぜひいっしょにやりましょう。