『第二の銃声』/The Second Shot

アントニイ・バークリー(Anthony Berkeley)/西崎憲・訳

創元推理文庫/定価987円(税込)/2月12日/ISBN:978-4-488-12307-9

高名な探偵作家ヒルヤードの邸で、ゲストを招いて行われた推理劇。だが、被害者役を演じるスコット=デイヴィスは、二発の銃声ののち本物の死体となって発見された。事件発生時の状況から殺人の嫌疑を掛けられたピンカートンは、素人探偵シェリンガムに助けを求める。二転三転する論証の果てに明かされる驚愕の真相。探偵小説の可能性を追求し、時代を超えて高評価を得た傑作。解説=巽昌章

『サイズ14でもでぶじゃない』/Size 14 Is Not Fat Either

メグ・キャボット(Meg Cabot)/中村有希・訳

創元推理文庫/定価1260円(税込)/2月18日/ISBN:978-4-488-23203-0

わたしヘザー・ウェルズ。元アイドル歌手で、今は学生寮の副寮母。クリスマスシーズンについたお肉のおかげで、サイズ14に突入しちゃったけど、サイズ 14だって、アメリカ女性の平均のうちよね。それはともかく前の学期の事件のせいで、〈死の寄宿舎〉なんていう不名誉な呼び名を頂戴した我がフィッシャー寮で、またもやとんでもない殺人事件が発生……。『プリンセス・ダイアリー』の著者の、オトナのための過激なミステリ第二弾。

『忘れられた花園』上下/The Forgotten Garden

ケイト・モートン(Kate Morton)/青木純子・訳

東京創元社(単行本)/定価各1785円(税込)/2月18日/ISBN:(上)978-4-488-01331-8(下)978-4-488-01332-5

1913年オーストラリアの港にたったひとり取り残されていた少女。名前もわからない少女をある夫婦がネルと名付けて育て上げる。そして2005年、祖母ネルを看取った孫娘カサンドラは、祖母が英国、コーンウォールにコテージを遺してくれたという思いも寄らぬ事実を知らされる。なぜそのコテージはカサンドラに遺されたのか? ネルとはいったい誰だったのか? 茨の迷路の先に封印された花園のあるコテージに隠された秘密とは?

『冷血の彼方』/Siren of the Waters

マイケル・ジェネリン(Michael Genelin)/林啓恵・訳

創元推理文庫/定価1176円(税込)/2月24日/ISBN:978-4-488-17404-0

凍てつく寒さにおおわれたスロヴァキアの首都ブラティスラヴァ。すべての発端は、ハイウェイで起きた自動車の炎上事故だった。捜査にあたっていた刑事警察隊警部ヤナは、ヨーロッパに広がる人身売買ネットワークの存在、そして伝説的な犯罪者の影にたどり着く……。かつての共産主義政権下、想像を絶する苦難の道を歩んできた女性刑事の過去と現在を骨太に描く、傑作警察小説!