『黒猫ルーイ、名探偵になる』キャロル・ネルソン・ダグラス/甲斐理恵子訳

愛され続けるロングセラーシリーズ。猫コージーの代表格が、ついに邦訳! 緑目のハードボイルド猫(メタボ)が、夜の街ラスベガスを行く。

【あらすじ】

 いかがわしい裏路地すらも、勝手知ったる自分の庭。ラスベガスの裏社会ではちょっとした顔の黒猫ミッドナイト・ルーイは、ひょんなことからブックフェアの会場で出版社社長の他殺体を嗅ぎつけた。同じく死体につまずいて第一発見者となったのは、美人広報のテンプル・バー。身体は小さいが頑張り屋の彼女を相棒(飼い主)に、黒猫探偵ルーイが犯人に迫る! 猫と本が事件の鍵を握る、シリーズ第1弾。

【著者紹介】

キャロル・ネルソン・ダグラス/Carole Nelson Douglas

 1944年生まれ。ジャーナリストとして働きながら、70年代末に創作活動を開始。84年から執筆活動をはじめ、ミステリ、スリラー、ファンタジイ、SF、ロマンスなど幅広く活躍。本シリーズは92年から刊行開始し、現在21巻目まで刊行されているロングセラーシリーズ。そのほか邦訳に『ホワイトハウスのペット探偵』(講談社)がある。

現在、夫とネコ3匹、犬1匹、カメ1匹と一緒にテキサスで暮らしている。

『震え』

ピーター・レナード/濱野大道訳

冷酷非情な悪党どもに狙われた主婦の孤独な闘い! M・コナリー、D・ウェストレイク絶賛の傑作サスペンス注目の新人作家は、父・エルモアを超えられるか?

【あらすじ】

 狩りの最中に誤って父親を弓で射殺し心に傷を負った息子マークを抱え、ケイトは深い哀しみに沈んでいた。そんなとき現われたのが昔の恋人のジャック。刑務所帰りであるのを隠して復縁を迫るジャックを、かつて彼に命を救われたことのあるケイトは突き放すことができない。やがて、砂糖に群がる蟻のようにジャックの犯罪仲間が集まってきて、夫がケイトに残した莫大な財産を狙いはじめた。冷酷非情な悪党どもを敵に回し、ケイトの孤独な闘いが始まる!

【著者紹介】

ピーター・レナード/Peter Leonard

 ミステリ界の大御所、エルモア・レナードの息子。25年間、広告会社に勤務。現在はパートナーの地位にある。5年前から本書を書き始め、編集者のアドバイスを得て何度も書き直し、2008年に満を持して出版、好評を得る。第2作 Trust Me を2009年3月に上梓。現在は妻と4人の子供とともにミシガン州バーミンガムに居住。

『石が流す血』フランシス・ファイフィールド/喜須海理子訳

英国作家協会最優秀長篇賞(ダンカン・ローリー賞)受賞作。情け容赦ない法廷戦術でキャリアの絶頂にあった女性弁護士がなぜ自殺を!? P・D・ジェイムズ、R・レンデルに続く英国女流ミステリの新女王が放つ極上のサスペンス!

【あらすじ】

 ロンドンの高級ホテルのバルコニーから墜落死した女の名はマリアン・シアラー。情け容赦ない法廷戦術で知られる弁護士で、死ぬ直前にも証言台に立った被害者を責め立てて自殺に追い込み、女性の敵ともいうべき犯罪者の無罪を勝ち取ったばかりだった。キャリアの絶頂にあった彼女がなぜ自殺を!? その死の背後に隠された暗い秘密が、やがて徐々に明るみに……!

【著者紹介】

フランセス・ファイフィールド/Frances Fyfield

 1948年、英国のダービシャー生まれ。ロンドンで育つ。ニューカッスル大学英文学学科卒業後、法律を学んで事務弁護士の資格を取る。公訴局でおもに殺人事件の訴追を担当。忙しい勤務の合間を縫って経験を活かした小説を書きはじめ、1988年に処女長篇『愛されない女』を発表、第2作『別れない女』で英国推理作家協会(CWA)賞ランポール賞を受賞した。1991年には『目覚めない女』でCWA賞シルヴァー・ダガーを得ている。別名義を含めて20冊以上の長篇を上梓し、「ミステリの新女王」と称される。