『日記の手がかり』/The Clue in the Diary

キャロリン・キーン(Carolyn Keene)/渡辺庸子・訳

創元推理文庫/定価735円(税込)/8月21日/ISBN:978-4-488-25009-6

ナンシーと親友ふたりが祭りで出会った母子。父親が行方不明で生活も苦しいらしい。なんとか助けてあげらないかと相談しつつの帰り道、三人は不審な火事に遭遇。立派な屋敷が、爆発音とともに火の手に包まれたのだ。裏にまわったナンシーは慌てて逃げる男を目撃。さらに謎の手帳をひろい、がぜん探偵心を刺激される。新たに知りあった男の子ネッドも加り、少女探偵の捜査が始まる。世界中で愛され続けるロングセラーシリーズ第七弾。解説=山崎まどか

『上手に人を殺すには』/How to Succeed in Murder

マーガレット・デュマス(Margaret Dumas)/島村浩子・訳

創元推理文庫/定価1218円(税込)/8月21日/ISBN:978-4-488-26105-4

新居で最愛の旦那様ジャックとの甘い生活を満喫するつもりが、またもや人死にに出鼻をくじかれるわたし。夫の会社の取引先である、IT企業CEOの婚約者が変死を遂げたのだ。被害女性は偶然にも、わが親友ブレンダの同級生だった。チャーリーは事件を探るため、渋る夫を説き伏せて、友人たちとくだんのIT企業に潜入捜査を敢行する──セレブな新婚夫婦およびその仲間たちの華麗なる?活躍、シリーズ第2弾。

『五番目の女』上下/Den femte kvinnan

ヘニング・マンケル(Henning Mankell)/柳沢由実子・訳

創元推理文庫/定価各1218円(税込)/8月28日/ISBN:(上)978-4-488-20910-0 (下)978-4-488-20911-7

父親とのローマ旅行は思ってもいないほど楽しかった。休暇気分に別れを告げ仕事に戻ったヴァランダーを待ち受けていたのは、花屋の家宅侵入の通報。店主は旅行中で盗まれたものはない。その次には一人暮らしの老人が失踪した疑いがあるとの訴え。一見大したことがなさそうなふたつの事件。だが老人が濠の中で串刺しの死体となって発見されるにいたり、事件は恐るべき様相を見せはじめる。CWAゴールドダガー受賞作シリーズ第六弾。解説=北上次郎

『バッキンガムの光芒 ファージングIII』/Half a Crown

ジョー・ウォルトン(Jo Walton)/茂木健・訳

創元推理文庫/定価1302円(税込)/8月28日/ISBN: 978-4-488-27907-3

ソ連が消滅し、大戦がナチスの勝利に終わった1960年、ファシスト政治が定着したイギリス。イギリス版ゲシュタポ・監視隊の隊長カーマイケルに育てられたエルヴィラは、社交界デビューと大学進学に思いを馳せる日々を過ごしていた。しかし、そんな彼女の人生は、ファシストのパレードを見物に行ったことで大きく変わりはじめる……。すべての読書人に贈る三部作、怒濤の完結編。解説=村上貴史