『湖は餓えて煙る』/Starvation Lake

ブライアン・グルーリー(著)/青木 千鶴(訳)

ISBN:978-4-15-001839-9/刊行日:2010/09/09

定価1,995円(税込)/ハヤカワ・ミステリ

寂れゆく田舎町で、挫折にまみれた地元紙記者が追う町の英雄の死の真相とは——。熱き友情と記者魂に胸が震える注目作!

ある冬の夜、湖に打ちあげられたスノーモビル。それは十年前別の湖で事故死した伝説的アイスホッケー・コーチが乗っていたはずのものだった。彼を失い衰退した町にかつての英雄の死への疑念が膨らむ。取材にあたるコーチの元教え子、地方紙記者のガスは、誰にも望まれぬまま町の歴史と最愛のチームの暗部に切り込んでいくことになるが……。アイスホッケー選手としても第一線の記者としても挫折したガスが、過去との対峙の末に見出すものとは? 迫真の筆致と不屈のジャーナリスト魂が深く胸を打つ感動のミステリ。

2010年アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀新人賞候補となったほか、ミステリ専門誌《ストランド・マガジン》によるストランド・クリティークス・アウォード最優秀ん新人賞を受賞。現在、アンソニー賞最優秀処女長篇賞、同賞最優秀ペイパーバック長篇賞、バリー賞最優秀ペイパーバック長篇賞にノミネート中である。

『ロング・グッドバイ』/The Long Goodbye

レイモンド・チャンドラー(著)/村上 春樹(訳)

ISBN:978-4-15-070461-2/刊行日:2010/09/09

定価1,100円(税込)/ハヤカワ・ミステリ文庫

『ロング・グッドバイ』は別格の存在である。そこには疑いの余地なく、見事に傑出したものがある。——村上春樹(「訳者あとがき」より) 社会現象となった『長いお別れ』新訳版、文庫に登場

私立探偵のフィリップ・マーロウは、億万長者の娘シルヴィアの夫テリー・レノックスと知り合う。あり余る富に囲まれていながら、男はどこか暗い蔭を宿していた。何度か会って杯を重ねるうち、互いに友情を覚えはじめた二人。しかし、やがてレノックスは妻殺しの容疑をかけられ自殺を遂げてしまう。が、その裏には悲しくも奥深い真相が隠されていた……村上春樹の新訳で話題を呼んだ新時代の『長いお別れ』が文庫版で登場

『沈黙の時代に書くということ』ポスト9.11を生きる作家の選択/Writing in an Age of Silence

サラ・パレツキー(著)/山本 やよい(訳)

ISBN:978-4-15-209155-0/刊行日:2010/09/09

定価1,890円(税込)/46判上製

フェミニズム、人種問題など、つねに現代社会の諸問題と対峙する著者が、自らの半生や信条、V・I・ウォーショースキー誕生秘話等を綴った自伝的エッセイ。日本向けに一章を加えた来日記念出版

『ミッドナイト・ララバイ』/Hardball

サラ・パレツキー(著) /山本 やよい(訳)

ISBN:978-4-15-075371-9/刊行日:2010/09/09

定価1,155円(税込)

著者来日記念! V・I・ウォーショースキー・シリーズ最新作! この闘いは、絶対にあきらめない!

40年前の吹雪の夜、彼は忽然とシカゴの町から姿を消した……偶然のきっかけで、消えた黒人青年の叔母の依頼を受けたわたしは、昔の失踪事件を調べることになる。時間の壁だけが障害かと思われた調査だが、失踪の影にはもうひとつの事件が隠されていた。隠蔽されてきた唾棄すべき事実の露見を怖れる何者かが妨害を始め、わたしの身辺に次々とトラブルが! どんな圧力にも屈しない、V・I・ウォーショースキーの真骨頂!

『ドリームガール』/Hundred−Dollar Baby

ロバート・B・パーカー(著)/加賀山 卓朗(訳)

ISBN:978-4-15-178653-2/刊行日:2010/09/09

定価924円(税込)/ハヤカワ・ミステリ文庫

『儀式』『海馬を馴らす』の娼婦エイプリル・カイルが再々登場、またしてもトラブルの渦中へ。堕ちていく女を救うためスペンサーは走る!

かつて二度にわたりスペンサーに窮地を救われた元非行少女エイプリル。美しく成長した彼女がスペンサーを頼って現われた。自ら経営する娼館が何者かの営業妨害を受けていると言う。ホークと共に護衛に乗り込んだスペンサーだったが、脅迫に至った事情をエイプリルはなぜか頑なに隠し続けようとする。「これが私。あなたには救えない」と心を閉ざすエイプリルを憂慮するスペンサー。もう一度彼女を救うことはできるのか?