殺し屋 最後の仕事/Hit and Run (2007)
ローレンス・ブロック Lawrence Block/田口俊樹訳
価格(2011/10/03 19:41時点):920円(税込)/発売日:2011年09月21日
ISBN:9784576111216
僕が夢見た本こそが、この、あなたが手に取っている『殺し屋 最後の仕事』だ。四年が経ち、ようやく読めることに、感慨を覚えずにはいられない。——伊坂幸太郎(解説より) |
ケラーが州知事暗殺犯に? シリーズ最強傑作
アイオワ州の切手ディーラーの店で、ケラーは遊説中のオハイオ州知事が何者かに射殺されたとのニュースを聞く。引退を考えていたケラーが、アイオワにやってきたのが数日前。アルと名乗る男からの依頼を“最後の仕事”にしようと引き受けたのだ。やがてテレビに知事暗殺犯としてケラーの顔写真が。全国に指名手配され、ドットとも連絡が取れなくなったケラーの必死の逃亡生活が始まる——それは濡れ衣をはらすため、そして罠にはめた男、アルへの復讐の旅でもあった。
『殺し屋』に始まり『殺しのリスト』『殺しのパレード』に続くケラーシリーズ第4弾。これが完結作という触れ込みでしたが、2009年にキンドル版のみで “Keller in Dallas” という短篇を発表しております。
相変わらず切手蒐集についての薀蓄やら、録画機能内蔵の大型テレビがいかに素晴らしいか、などといった本筋とはあまり関係のない話が語られますが、その合間に挿入される殺しのシーンはあっさりと薄味ながら緊張感を高めるサジ加減は見事というほかありません。
解説は作家の伊坂幸太郎さん。殺し屋が主人公の『グラスホッパー』『マリアビートル』などの作品がある伊坂さんが共感をこめて書いた作品論は、作家ならではの「秀逸至極の指摘」(田口俊樹氏)が多くあわせてお愉しみいただけます。
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