『シスターズ・ブラザーズ』/The Sisters Brothers
パトリック・デウィット(Patrick deWitt)/茂木健・訳
東京創元社(単行本)/定価1995円(税込)/5月11日/ISBN:978-4-488-01004-1
【オレゴン文学賞、ロジャース文芸財団小説賞、総督文学賞、スティーヴン・リーコック・ユーモア賞受賞作】
粗野で狡い兄・チャーリー。普段は優しいが、キレる大変なことになる弟・イーライ。悪名とどろく凄腕の殺し屋シスターズ兄弟は、雇い主の“提督”に命じられるまま、ある山師を消しにカリフォルニアへと旅立つ。ゴールドラッシュに沸く狂乱のアメリカで兄弟は、この目も当てられないダメな旅路で、何に出遭い、何を得て、そして何か失うのか? 小説のあらゆる感情を投入し、世界の読書界に一大旋風を巻き起こした、総督文学賞など四冠制覇、ブッカー賞最終候補作! 訳者あとがき=茂木健
『九十歳の誕生パーティ』/Birthday Party Murder
レスリー・メイヤー(Leslie Meier)/高田惠子・訳
創元推理文庫/定価定価1008円(税込)/5月21日/ISBN:978-4-488-24811-6
弁護士ボブがパートナーの死体を発見した。警察は自殺と判断したが、ボブはどうしても納得できず、殺人事件を何件も解決(?)してきたルーシーに調査を依頼。一方、もと司書のミス・ティリーの九十歳の誕生日に町を挙げてのパーティを開くことが決まり、親友スーの采配のもと、当然ルーシーもこき使われることに。思春期の娘や大怪我をした夫の世話に、新聞記者の仕事、殺人事件の調査にパーティの準備、主婦探偵は今日も大忙し! 訳者あとがき=高田惠子
『骨董屋探偵の事件簿』/The Dream Detective
サックス・ローマー(Sax Rohmer)/近藤麻里子・訳
創元推理文庫/定価903円(税込)/5月21日/ISBN:978-4-488-16503-1
語り手のサールズは、友人が館長を務める博物館で起こった怪事件の際、モリス・クロウと知り合った。骨董商のクロウは、現場で眠れば犯罪の決定的な場面を脳内に再現できると述べ、犯罪は周期的に起こるとの持論を展開する。事件はその持論をなぞるように起こり、クロウは捜査官の手に余る難件をたちどころに解決してのける。サールズは彼の言動に魅せられ、父クロウを信奉する絶世の美女イシスと共に調査に同行しては、クロウが携わった事件の詳細を書き留めるようになった──。〈クイーンの定員〉に選ばれた十編収録の連作集。初の完訳。解説=横井司
収録作品=「ギリシャの間の悲劇」「アヌビスの陶片」「十字軍の斧」「象牙の彫像」「ブルー・ラージャ」「囁くポプラ」「ト短調の和音」「頭のないミイラ」「グレンジ館の呪い」「イシスのヴェール」
『白雪姫には死んでもらう』/Schneewittchen Muss Sterben
ネレ・ノイハウス(Nele Neuhaus)/酒寄進一・訳
創元推理文庫/定価1365円(税込)/5月30日/ISBN:978-4-488-27606-5
空軍基地跡地の燃料貯蔵槽から人骨が発見された。検死の結果、11年前の連続少女殺害事件の被害者だと判明。折しも、犯人として逮捕された男が刑期を終え、故郷に戻っていた。彼は冤罪だと主張しつづけていたが村人たちに受け入れられず、暴力をふるわれ、母親まで歩道橋から突き落とされてしまう。捜査にあたる刑事オリヴァーとピア。人間のおぞましさと魅力を描いた衝撃の警察小説! ドイツで 350万部突破のシリーズ最新作! 解説=福井健太