『女郎蜘蛛』/Black Widow

パトリック・クェンティン(Patrick Quentin)/白須清美・訳

創元推理文庫/本体価格(2014/06/03 08:24時点)820円(税抜)/5月22日/ISBN:978-4-488-14709-9

演劇プロデューサーのピーター・ダルースは、妻アイリスが母親の静養に付き添ってジャマイカへ発った留守中、作家志望の娘ナニーと知り合った。ナニーのつましい生活に同情したピーターは、自分のアパートメントは日中誰もいないからそこで執筆すればいいと言って鍵を貸す。数週経ち空港へアイリスを迎えに行って帰宅すると、あろうことか寝室にナニーの遺体が! 身に覚えのない浮気者の烙印を押され肩身の狭い思いをするピーターは、その後判明した事実に追い討ちをかけられ、汚名をそそぐべくナニーの身辺を調べはじめるが……。サスペンスと謎解きの妙にうなる掛け値なしの傑作。60周年記念新訳。解説=川出正樹

『ヴァイオリン職人の探求と推理』/The Rainaldi Quartet

ポール・アダム(Paul Adam)/青木悦子・訳

創元推理文庫/本体価格(2014/06/03 08:24時点)1080円(税抜)/5月30日/ISBN:978-4-488-17805-5

ジャンニはイタリアのヴァイオリン職人。ある夜、同業者で親友のトマソが殺害されてしまう。前の週にイギリスへ、“メシアの姉妹”という一千万ドル以上の価値があるとされる、幻のストラディヴァリを探しにいっていたらしい。ジャンニは友人の刑事に協力して事件を探り始めるが、新たな殺人が……。名職人が、豊かな人脈と知識、鋭い洞察力を武器に、楽器にまつわる謎に挑む! 訳者あとがき=青木悦子

『要塞島の死』/Tuulen Puolella

レーナ・レヘトライネン(Leena Lehtolainen)/古市真由美・訳

創元推理文庫/本体価格(2014/06/03 08:24時点)1200円(税抜)/5月30日/ISBN:978-4-488-28006-2

夫と幼い娘と共にレードシャール島を訪れたマリア。かつて要塞のだった島は、今は船舶塗料メーカーのメリヴェーラ家が購入し一般に開放していた。その島ではマリアの昔の恋人が、以前事故死していたのだ。島から帰ってからも、メリヴェーラ家との縁は切れなかった。経営者である当主が死体で発見されたのだ。産休明け、警部に昇進したマリアが因縁の島で起きた事件調査に奔走。フィンランド人気ナンバーワン作家のシリーズ第3弾。訳者あとがき=古市真由美