『モッキンバードの娘たち』/Mockingbird

ショーン・ステュアート(Sean Stewart)/鈴木潤・訳

海外文学セレクション(単行本)/本体価格(2016/03/23 08:40時点)1900円/3月12日/ISBN:978-4-488-01660-9

本物の魔術を使うことができ、奔放に生きた母。わたしはそんな彼女に反発し、まったく違う堅実な人生を歩んできた。だが母が亡くなったときなぜか、六人の奇妙な〈乗り手〉が降りてくる能力を受け継がされてしまう。素質のある妹ではなく、そんな力など望まない自分になぜ? わたしは母が大切にしていたシフォローブの扉を開ける……。一筋縄ではいかない母娘と家族の絆を、深く伝える物語。世界幻想文学大賞候補作。訳者あとがき=鈴木潤

『暁の死線【新版】』/Deadline at Dawn

ウィリアム・アイリッシュ(William Irish)/稲葉明雄・訳

創元推理文庫/本体価格(2016/03/23 08:40時点)1100円/3月12日/ISBN:978-4-488-12012-2

夢破れたダンサーのブリッキー。孤独な生活を送る彼女は、ある夜、不審な青年クィンと出会う。同じ町の出身だとわかりうち解けるふたり。窃盗を告白した彼に、ブリッキーは盗んだ金を戻そうと提案する。現場の邸宅へと向かうが、そこにはなんと男の死体が。彼が殺人犯にされてしまう! 潔白を証明するタイムリミットはたった3時間後。『幻の女』で名高い著者の傑作サスペンス! 訳者あとがき=稲葉明雄/解説=門野集

『愚者たちの棺』/Coffin Scarcely used

コリン・ワトスン(Colin Watson)/直良和美・訳

創元推理文庫/本体価格(2016/03/23 08:40時点)920円/3月12日/ISBN:978-4-488-15503-2

港町フラックスボローの顔役だったキャロブリート氏のつましい葬儀から七か月後。今度は参列者のひとり、新聞社社主のグウィルが感電死する。真冬に送電鉄塔の下で発見された遺体には不可解な点がいくつもあり、現場近くでは“幽霊”の目撃証言まで飛び出す始末。相次ぐ町の名士の死には関連があるのか。奇妙な謎と伏線の妙、個性的な登場人物、機知に富む会話……英国本格ミステリの粋が凝縮された巧手の第一長編。解説=森英俊

『ウィンター家の少女』/Winter House

キャロル・オコンネル(Carol O’Connell)/務台夏子・訳

創元推理文庫/本体価格(2016/03/23 08:40時点)1380円/3月12日/ISBN:978-4-488-19515-1

ウィンター邸で保釈中の殺人犯が殺された。屋敷にいたのは七十歳の老婦人と、小柄な聖書マニアの姪だけ。どちらかが侵入者を殺したのか? 老婦人は五十八年前、この屋敷で九人の人間が殺された“ウィンター邸の大虐殺”以来行方不明になっていた女性だった。果たして当時十二歳だった彼女が事件の犯人だったのか? 今回の事件との関わりは? 迷宮のような事件に、完璧な美貌の天才ハッカー、ニューヨーク市警のマロリーが挑む。解説=若林踏

『書店猫ハムレットのお散歩』/Words with Friends

アリ・ブランドン(Ali Brandon)/越智睦・訳

創元推理文庫/本体価格(2016/03/23 08:40時点)1260円/3月22日/ISBN:978-4-488-28603-3

ダーラが経営するニューヨークの書店のマスコット、黒猫ハムレットの元気がない。猫のセラピストに診てもらうと、最近の自分を出来損ないのように感じているという。あのふてぶてしいハムレットがそんなふうに思っているなんて! 愕然とするダーラだったが、通っている武術道場でさらに驚きのできごとが起きて……。名探偵(かもしれない)黒猫が大活躍するコージー・ミステリ。訳者あとがき=越智睦