ぼくを忘れたスパイ(上下)/Once a Spy

キース・トムスン(Keith Thomson)著/熊谷千寿訳

新潮文庫/定価・上下各620円(税込)/発行年月日:2010/10/01

ISBN(上):978-4-10-217681-8 ISBN(下):978-4-10-217682-5

辣腕スパイがボケた! 吉野仁氏大絶賛! まったく新しいスパイ小説。

父がスパイだった? それも辣腕? 競馬狂いで借金まみれのチャーリーは、金目当てで認知症の父を引き取ってから次々と奇怪な出来事に見舞われる。尾行、誘拐未遂、自宅爆破に謎の殺し屋の出現。あげく殺人犯に仕立てられ逃げ回る羽目に……。父は普通の営業マンではなかった? 疑念は募る。普段のアルツハイマーの気配も見せず、鮮やかに危機を切り抜ける父の姿を見るたびに──。

国家機密は大丈夫か? 謎が謎を呼ぶ痛快スリラー!

何が真実で、何が真実でないのか? チャーリーは混乱するばかりだった。父はCIAに所属していて、なんらかの秘密作戦に従事していた。二人を追うのはCIAなのか? 何を聞いても返事が意味不明な父の病。時折訪れる明晰な瞬間にはスーパーヒーローに化けるが、普段は過去も現在もわからない彼が重大な国家機密を握っていたとしたら。独創的な主人公像が絶賛を浴びた痛快スリラー。

キース・トムスン

フランスでセミプロの野球選手、ニューズデイ紙の漫画家、映画監督、脚本家など様々な職を経て作家になる。ニュース・ウェブサイト“ハフィントン・ポスト”で諜報に関する記事も書いている。米国アラバマ州在住。

●公式サイト→ http://keiththomsonbooks.com/

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