すでに発表されておりますように、書評家の北上次郎さん(前・本の雑誌社社長 目黒考二さん)が1月19日午前10時に肺がんのため逝去されました。享年76でした。
北上さんは翻訳ミステリー文化の振興に多大な貢献をされた方で、翻訳ミステリー大賞、ならびに本シンジケートサイトができたのも、北上さんと発起人の一人である田口俊樹が『ハヤカワ・ミステリマガジン』誌上で、翻訳ミステリーのために何かできることはないか、という連続対談を行ったことがきっかけでした。設立にあたっては貴重なご意見をいただき、初期の事務局メンバーとして伴走いただいております。
執筆者としては〈書評七福神〉の一員であったほか、〈冒険小説にはラムネがよく似合う〉(終了)でも解説者の役割を受け持っていただいておりました。北上さんのご助力がなければ、現在のシンジケートはありえませんでした。
謹んで哀悼の意を表すると共に、北上さんに愛していただいた翻訳ミステリー文化をこれからも守り続けることを誓います。
北上さん、どうぞ安らかに。お好きな読書と競馬をあちらでも楽しんでください。
翻訳ミステリー大賞事務局一同