2024年3月10日(日)、第十五回翻訳ミステリー大賞・予選委員会がオンラインにて開催されました。今年度の予選委員は、加賀山卓朗、上條ひろみ、鈴木恵、田口俊樹、東野さやかの5名です(姓名50音順)。当日の委員会には、5名全員が出席しました。また、議事進行の公正を期すために、事務局の川出正樹、杉江松恋が議事立会人をつとめました。

 会合では、まず出席者確認をもって予選委員会の成立を宣言したのち、2024年1月31日(水)に締め切られた予備投票結果について、立会人をふくめて全員で集計表を参照のうえ、以下の点の確認作業をおこないました。

・総投票は159名、有効票数は157。総投票作品は全61作。投票者の属性は、一般読者100、出版関係者16、翻訳者41でした(第11回より、予備投票の資格は「すべての翻訳ミステリー読者」となっています)。

※無効だった2票は対象外作品への投票です。全員で確認のうえ、無効票としました。
※投票対象となる作品は、2022年11月1日から2023年10月31日までに刊行された翻訳フィクション(奥付に準じます)という規定です。

 次に、候補作5作を選定するにあたり、予備投票結果の得票数上位4位までの8作品について検討しました。
 まず、得票数1位の1作品を最終候補作とすることに、委員全員が賛成しました。残る4作品については、得票数が僅差だったため、予選委員による討議がおこなわれ、結果として次の5作品が最終候補作に選定されました。選定の際の投票では、立会人が集計と確認をおこないました。
 候補作5作決定ののち、今後の投票・選考スケジュールについて話しあい、本投票締切時期をさだめ、後日発表することとしました。

 決定した最終候補作5作(作品名50音順)は以下のとおりです。

哀惜 (ハヤカワ・ミステリ文庫 HMク 25-1) 真珠湾の冬 (ハヤカワ・ミステリ) 卒業生には向かない真実 (創元推理文庫) トゥルー・クライム・ストーリー (新潮文庫 ノ 1-4) 破果

『哀惜』(アン・クリーヴス/高山真由美訳)早川書房
『真珠湾の冬』(ジェイムズ・ケストレル/山中朝晶訳)早川書房
『卒業生には向かない真実』(ホリー・ジャクソン/服部京子訳)東京創元社
『トゥルー・クライム・ストーリー』(ジョセフ・ノックス/池田真紀子訳)新潮社
『破果』(ク・ビョンモ/小山内園子訳)岩波書店

 今期予選委員会における上記以外の決定事項は以下のとおりです。

・本投票要項や公開開票式と贈賞式の詳細等については、決定次第、当サイトにて公表すること。
・予備投票で投票のあった全作品を近日中に当サイトにて公開すること。

翻訳ミステリー大賞予選委員会


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