デイヴィッド・ピース講演『越境する言葉、幻の東京』のお知らせ
ノワール小説『TOKYO YEAR ZERO』『占領都市 TOKYO YEAR ZERO II』で、終戦直後の東京とそこで起こった恐るべき犯罪とを描いたイギリス人作家、デイヴィッド・ピース氏。氏を招いた特別講演が行われます。
日時:2012年10月27日(土)
場所:専修大学神田キャンパス 1号館1F 102教室
東京都千代田区神田神保町3-8 (アクセス)
※入場無料、参加自由。通訳あり。
※お問い合わせ先:専修大学LL事務室
聴き手は、同大准教授の英文学者、小山太一さん。小山さんはイアン・マキューアン『贖罪』『土曜日』、トマス・ピンチョン『V.』(共訳)、《P・G・ウッドハウス選集》(共訳)などの翻訳者としても知られています。また、『TOKYO YEAR ZERO』にはじまる《東京三部作》の創作の舞台裏を知る文藝春秋の翻訳ミステリ担当・永嶋も参加。
文学とミステリ、イギリスと日本、勝者と敗者、都市と廃墟、論理と幻想、意識と無意識、韻文と散文、生者と死者——さまざまな対立関係を混交させ越境するデイヴィッド・ピース氏の野心的な暗黒小説に多方面から迫ります。
東京三部作はどのように構想されたのか。小平事件は、帝銀事件は、いったい何だったのか。そして下山事件は。
あの幻想のランドスケープはいかにして生み出されたのか。あの異形の文体で何を達成しようとしたのか。あまりにも特異なピース文学の背景に何があるのか。そして東京とは、戦後日本とは何なのか。
そして文学とクライム・フィクションのあいだに本質的な境界はあるのか。
ミステリ・ファンはもちろん、現代文学ファンのみなさんにとって刺激的な講演となることでしょう。
是非ご来場ください。