2020年1月31日(金)、都内において第11回翻訳ミステリー大賞・予選委員会が開催されました。今年度の予選委員は、越前敏弥、加賀山卓朗、鈴木恵、田口俊樹、武藤陽生の5名です。当日の委員会には、5名全員が出席しました。
 議事進行の公正を期すために、事務局の川出正樹と杉江松恋の両名が議事立会人をつとめました(以上、いずれも姓名50音順)

 会合では、まず出席者確認をもって予選委員会の成立を宣言したのち、2019年12月31日に締め切られた予備投票結果について、立会人をふくめて全員でメールによる投票のプリントアウトや集計表を参照のうえ、以下の点の確認作業をおこないました。

  • ・総投票は227名、有効票数は222。総投票作品は全63作。投票者の属性
     は、一般読者134(無効票1を除く)、出版関係者25、翻訳者67でした
     (今回より、予備投票の資格は「すべての翻訳ミステリー読者」となっ
     ています)。
  • ※無効だった5票は、同一人物による二重投票(1票)、および対象外の
     作品への投票(4票)によるものです。全員で確認のうえ、無効票とし
     ました。
  • ※そのほか、姓名の一方だけを記した方がいらっしゃいましたが、今回は
     有効票と見なしました(次回以降は姓名を明記してくださるようお願い
     します)。
  • ※投票対象となる作品は、2018年11月1日から2019年10月31日までに刊行
     された翻訳フィクション(奥付に準じます)。また、お一人につき、投
     票は1回(1作)までというのが今回の規定です。

 次に、候補作5作を選定するにあたって、予備投票結果の得票数上位7位までの作品について検討しました。
 今回は、得票数1位から4位までの4作品を最終候補作とすることに、委員が全員一致で賛成しました。
 残る1作品については、得票数5位から7位までの作品の得票数が僅差だったため、予選委員による討議がおこなわれましたが、結果として、5位の作品が「翻訳ミステリー大賞にふさわしい作品」として推挙され、予備投票の得票数上位5位までがそのまま選定されました。
 投票にあたっては、立会人が集計と確認をおこないました。
 候補作5作決定ののち、今後の投票・選考スケジュールについて話しあい、本投票締切時期をさだめました。

 決定した最終候補作5作(作品名50音順)、および投票締切時期は以下のとおりです。

拳銃使いの娘 (ハヤカワ・ミステリ1939) ザ・ボーダー 上 (ハーパーBOOKS) ザ・ボーダー 下 (ハーパーBOOKS) 11月に去りし者 (ハーパーBOOKS) パリ警視庁迷宮捜査班 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ) メインテーマは殺人 (創元推理文庫)

『拳銃使いの娘』ジョーダン・ハーパー/鈴木恵訳(早川書房)
『ザ・ボーダー』ドン・ウィンズロウ/田口俊樹訳(ハーパーコリンズ・ジャパン)
『11月に去りし者』ルー・バーニー/加賀山卓朗訳(ハーパーコリンズ・ジャパン)
『パリ警視庁迷宮捜査班』ソフィー・エナフ/山本知子、川口明百美訳(早川書房)
『メインテーマは殺人』
アンソニー・ホロヴィッツ/山田蘭訳(東京創元社)
本投票締切(予定):2020年5月上旬

公開開票式および贈賞式:2020年5月16日(土)

 今期予選委員会における上記以外の決定事項は以下のとおりです。

・本投票要項や公開開票式と贈賞式の詳細等については、決定次第、当サイト
 にて公表すること。
・予備投票で投票のあった全作品を近日中に当サイトにて公開すること。

■付記――加賀山卓朗、鈴木恵、田口俊樹の3予選委員は、それぞれ自訳書に関しての議論にはいっさい加わりませんでした。立会人のもと、出席していた他の予選委員が責任をもって下しました。

——翻訳ミステリー大賞・予選委員会
 

第十回大賞受賞作

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●第五回大賞受賞作

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●第三回大賞受賞作

●第二回大賞受賞作

●第一回大賞受賞作

 

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