2021年1月27日(水)、第12回翻訳ミステリー大賞・予選委員会がオンラインにて開催されました。今年度の予選委員は、加賀山卓朗、鈴木恵、高山真由美、東野さやか、武藤陽生の5名です。当日の委員会には、5名全員が出席しました。また、議事進行の公正を期すために、事務局の川出正樹と杉江松恋の両名が議事立会人をつとめました(以上、いずれも姓名50音順)。
会合では、まず出席者確認をもって予選委員会の成立を宣言したのち、2021年1月7日(木)に締め切られた予備投票結果について、立会人をふくめて全員でメールによる投票のプリントアウトや集計表を参照のうえ、以下の点の確認作業をおこないました。
・総投票は190名、有効票数は186。総投票作品は全66作。投票者の属性は、一般読者123、出版関係者13、翻訳者50でした(前回より、予備投票の資格は「すべての翻訳ミステリー読者」となっています)。
※無効だった4票は、同一人物による二重投票(2票)、ノンフィクション作品への投票(1票)、および対象期間外の作品への投票(1票)によるものです。全員で確認のうえ、無効票としました。
※投票対象となる作品は、2019年11月1日から2020年10月31日までに刊行された翻訳フィクション(奥付に準じます)。また、お一人につき、投票は1回(1作)までという規定です。
次に、候補作5作を選定するにあたって、予備投票結果の得票数上位8位までの9作品について検討しました。
今回は得票数1位から4位までの4作品を最終候補作とすることに、委員が全員一致で賛成しました。残る1作品については、得票数5位から8位までの作品の得票数が僅差だったため、予選委員による討議がおこなわれ、結果として次の5作品が選定されました。選定の際の投票では、立会人が集計と確認をおこないました。
候補作5作決定ののち、今後の投票・選考スケジュールについて話しあい、本投票締切時期をさだめました。
決定した最終候補作5作(作品名50音順)、および投票締切時期は以下のとおりです。
『あの本は読まれているか』ラーラ・プレスコット/吉澤康子訳(東京創元社)
『壊れた世界の者たちよ』ドン・ウィンズロウ/田口俊樹訳(ハーパーコリンズ・ジャパン)
『ザリガニの鳴くところ』ディーリア・オーエンズ/友廣純訳(早川書房)
『ストーンサークルの殺人』M・W・クレイヴン/東野さやか訳(早川書房)
『指差す標識の事例』イーアン・ペアーズ/ 訳(東京創元社)
■公開開票式(オンライン予定):2021年4月下旬~5月上旬
今期予選委員会における上記以外の決定事項は以下のとおりです。
・本投票要項や公開開票式と贈賞式の詳細等については、決定次第、当サイト
にて公表すること。
・予備投票で投票のあった全作品を近日中に当サイトにて公開すること。
■付記――東野さやか予選委員は、自訳書に関する議論にはいっさい加わりませんでした。該当作については、立会人のもと、出席していた他の予選委員が責任をもって選定しました。
当サイトでの予備投票全結果発表(来週予定)に先立ちまして、本日(2月5日)20:00より、事務局の杉江松恋が「どんな作品に投票があったか」「どんなコメントが寄せられたか」を読み上げる実況放送をいたします。
以下のURLよりご覧ください。
【第12回翻訳ミステリー大賞予備投票結果報告】
https://youtu.be/ht8qWq6eBlA
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