次回の課題書は、アメリカン・ミステリの代表的二作品、ロス・マクドナルドの「さむけ」と、マーガレット・ミラーの「狙った獣」を取りあげます。この二人はオシドリ作家としても有名です。
“大人になったら、ハードボイルド”と言った人がいますが、アメリカン・ミステリを語る時、ハードボイルド(私立探偵小説)は避けては通れないジャンルです。
ロス・マクは、ハメット、チャンドラーと並ぶ“ハードボイルド御三家”と呼ばれていますが、ハードボイルド嫌いの方(かくいう私もそうです)でもご安心を。「さむけ」は、綿密な謎解きのプロセスと意外な結末で構成された、ミステリ味あふれる彼の代表作です。
一方のマーガレット・ミラーは、アメリカン・ミステリのもう一つの旗頭、心理(ニューロティック)サスペンス・ジャンルの代表的作家です。不安感を漂わす硝子のような繊細さや切れのあるサスペンスが持ち味で、なかでもMWA受賞作「狙った獣」は、人間の暗部を深く抉ったフーダニットの傑作といわれています。
この機会にアメリカン・ミステリの神髄に触れ、あわせて名文家で知られる二人の流麗な文体と、最後の一行の余韻をご堪能ください。
■日 程:2019年4月20日 15時00分~18時00分(途中退室可)
■会 場:生涯学習支援センター(旧:中央/創作室(2))
(〒983-0852 宮城野区榴岡4丁目1番8号)
■参加費:一般 500円、学生 無料(会場費、諸経費等)
■持 物:ロス・マクドナルド『さむけ』
(小笠原 豊樹訳 ハヤカワ・ミステリ文庫)
マーガレット・ミラー『狙った獣』
(雨沢 泰訳 創元推理文庫)
※定員は先着順で15名とさせていただきます。
※各自で必要に応じて飲み物をご持参ください。
会場内に飲み物の準備はございません。
■申し込み :
氏名・連絡先を明記のうえ、 sendai.mystery@gmail.com までご連絡ください。なお、メールの件名に「さむけ・狙った獣読書会参加申し込み」とご記載ください。
これまでの読書会でも、様々な年代・性別の方にご参加いただいております。ぜひ気軽にご参加ください。
また読書会終了後には懇親会を予定しておりますので、お時間のご都合がつく方は、こちらにもぜひご参加頂ければと思います。
【原書レビュー】え、こんな作品が未訳なの? 第七十八回はE・ウェルティ&ロス・マクドナルド書簡集の巻(執筆者:柿沼瑛子)