連日30度超え、下手すると35度を超える猛暑日が続きますが、皆さま熱中症対策は万全ですか?

 先日、身近に熱中症患者が出まして、改めて適度なクールダウンとマメな水分補給の必要性をひしひしと感じさせられている世話人です。

 読書する時も傍らにはお茶が必須ですよね。

 さて、去る6/11(土)浜松市内某所でエメリー・シェップ著、ヘレンハルメ美穂訳『Ker 死神の刻印』(集英社文庫)を課題書に翻訳ミステリー浜松読書会が開催されました。

『ミレニアム』が一大ブームになって以降、数々の北欧ミステリが訳出されていますが、どれもシリーズ化していて、どれを課題書に選んでいいものか迷った結果、新人作家のデビュー作を選んでみました。そういえば記念すべき第1回の課題書も新人作家のデビュー作だったなぁ……

 そんなこんなで今回が初参加の若手も交えて読書会がスタート。

 ネタバレにならない意見をざっとあげると以下の通り。

「北欧モノってもっと暗いイメージだったけど、そうでもなかった」

「いきなりな展開が多くて、ツッコミどころ満載なのに一気読み」

「登場人物が主人公含めて全員ビミョー」

「ヤナって女ターミネーターのイメージ」

「ミアがもうウザくてウザくて…! 刑事があんなのでいいの? 正義感どこ行った!?」

「犬猿の仲の2人が出てきてなぜバディ物にならないのか謎」

「視点変更が多いのが気になる」

「映画っぽい」

「表紙がいかにもロマサスっぽいのにキラキラ要素が全くなかった〜」

「エピソード盛り過ぎて逆にお粗末」

「ヤナとミアってまさに格差の象徴だよね」

「車種とかの描写が具体的なのはいかにも翻訳小説」

 警察メンバーの私的エピソードが多いのはシリーズ化ありきで設定してあるからとか、強い女性主人公は『ミレニアム』の影響が大きいとか、続編出るなら時間軸は進むのか、それともヤナの過去に遡るのかとか、「フェミクリミ」についてだったりとか……そりゃもうたっぷりお話しできました。

 会の後半「ところでノルシェーピンってどこ? 日本で言うとどの辺になるのかなぁ?」と言う素朴な疑問が。

「首都からそんなに離れてなくて、港湾地区があって……」

「横浜?」

「イメージ違う〜」

「千葉は?」

「「「「!!」」」」

 と、いう訳で浜松読書会では【ノルシェーピン=千葉】の図式が出来上がりました。以前、名古屋読書会では【ボストン=名古屋】の図式が出来ましたが、数年後の浜松でまさかこんな展開になるとは……(千葉市民になんら含むところはございません)

 最後に恒例の「次に読むならこの一冊」を上げてもらったら、以下ご覧の通り強い女性が出てくる作品が中心にリストアップされました。

 カーリン・アルヴテーゲン『喪失』、ルイーズ・ペニー〈スリーパインズ村〉シリーズ、S・J・ローザン〈チャイナタウン〉シリーズ、J・ディーヴァー『石の猿』(〈リンカーン・ライム〉シリーズ)、ジョナサン・ホルト〈カルニヴィア〉三部作、キャロル・オコンネル『氷の天使』(〈キャシー・マロリー〉シリーズ)、アリスン・ブレナン『ザ・ハント』……etc

 なんだかんだと楽しくお喋りをして、本会終了。

 その後、懇親会で「【たのきん】の意味を知らないアラフォー世代にショックを受けるアラフィフ世代」が約1名いた事をご報告してレポートを締めたいと思います。

 浜松読書会世話人

 山本 三津代(@nirokuya

《予告》浜松読書会は今秋にプチ会開催、来年1月末にヨハン・テオリン/三角和代『冬の灯台が語るとき』で開催予定です。

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