本屋さんへ行くと、海外文学棚の片隅に、ポップな色合いやフォントの装幀がひときわ目を引くコーナーがあります。まるで中身の熱さと躍動感をそのまま伝えてくるようです。しかもその熱さはどんどん増してきている気がするのですが、それも気のせいとばかりも言えないはずです。 このところ、韓国の作品が次々と翻訳され紹介されて、”面白い”という評判をよく耳に(目に)するようになりました。これはいよいよ多摩南読書会でも読みたい! ということで、韓国の作品を読みます。 面白そうな作品がたくさんあって迷いましたが、今回課題本に選んだのは『娘について』です。

 カバーそでの紹介には、” 老人介護施設で働く「私」の家に住む場所をなくした三十代半ばの娘がしばらく厄介になりたいと転がりこんでくる。しかも、パートナーの女性を連れて。”とあります。

 課題レポートのタイトルもかくやという素っ気なく地味なタイトルとは裏腹に、60代の 「私」 が直面する母娘関係、老い、介護、LGBTなどが、リアルで生々しいです。匂いや体温まで感じられるようです。

 思ったようにいく人がいたら見てみたいと思うほど、そうそう思ったようにいかないのが育児であり親子関係ではないでしょうか。そして、一番近くにいて一番よく知っているようで、実はよく知らないのも親子なのかもしれません。 「私」と娘、そして娘のパートナーは、理解しようと努力したり、でも因習に囚われてやっぱり理解出来ないと打ちのめされたりしながら、互いにどこに着地点を見つけていくのか、見つけられるのか、そもそも着地点などあるのか… …ああ、この感じ。何か覚えがあるような。誰もが、なにがしか心当たりがあるのではないでしょうか。母も娘も決して憎んだりなどしていないのに、うまくいかない。近いのに遠い。誰の立場に立って読むかによっても、感想は変わってきそうです。

 そして、普通ってなんだろう、と改めて考えてしまいます。 さあ、読んで、ご一緒にヒリヒリしませんか。

日 時 2019年3月31日(日)14~16時(会場受付は13時45分から)

場 所 JR/小田急町田駅近くの会議室
    (詳細はお申込の方に別途メールにてご案内いたします)

課題書 『娘について』キム・ヘジン著、古川綾子訳、亜紀書房

定 員 20名(初参加者優先枠あり)

参加費 一般1,000円  U-22(18~22)500円  高校生以下 無料

※飲み物などはつきません。会場に飲料の自販機あり。
※読書会後の二次会は特にご用意しておりません。本会に全力参加で
 お願いいたします。

お申込方法 

2月25日(月)20時から申込を受け付けます。

多摩南読書会専用アドレス tamaminamidokusho@yahoo.co.jp  に
メール(件名:「多摩南読書会3/31」)でお申込ください。

……………お申し込みフォーム……………
「多摩南読書会3/31」に参加します。
お名前(ご本名フルネーム)
ご連絡先電話番号
ご連絡先メールアドレス
種別1 :一般/U-22 /高校生以下
種別2:リピーター/初参加
……………………………………………………………

  • *種別は該当するほうを残してください。
  • *課題書は各自ご用意の上、必ず当日までに読了してご参加ください。
  • *先着順で受け付け、定員に達した段階で締め切ります。
     以降はキャンセル待ちを受け付けます。
  • *多摩南読書会に初めて参加される方がお申し込みしやすいよう4人分の
     「初参加者優先枠」を設けます。3月24日(日)までに「初参加者優先
     枠」が埋まらない場合は、キャンセル待ちをされているリピーターの方
     にご案内をいたします。

*多摩南読書会世話人*
片山奈緒美(ツイッターアカウント @naolynne
青柳恭子(ツィッターアカウント @beth999ak)
大戸敦子(ツィッターアカウント @rolling_avocado

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