まずは、このところの大雨や台風の被害に遭われた皆様に、心よりお見舞い申し上げます。

 気象による被害は年々大きく、しかも間を置かないようになってきている気がしますね。日々の暮らしに追われぼんやり本を読んで暮らしていても、これは日本に限らず地球規模で変動が起こっているのではないかと、さすがに危惧を覚える昨今です。出来ることから何かしなくては、或いはやめる勇気を持たなくては、と焦ります。

 さて、次回の多摩南読書会は『わたしのいるところ』を読みます。

 ジュンパ・ラヒリがイタリア語で書いた初の長編小説です。 ラヒリはベンガル人の両親の娘としてロンドンで生まれ、家族と共にアメリカへ移住し、アメリカで育っています。両親とはベンガル語、アメリカでの生活では英語、そして小説は英語で書いてきました。

 そのラヒリがイタリアに住んだ後、イタリア語で書いたのがこの小説。母語と異なる、大人になってから学んだ言語で小説を書く、というのはどんな感じなんでしょうか。興味を掻き立てられます。 長編小説と言っても、1つ1つ短い掌編を積み重ねた構成になっています。

 40代後半の大学教師である「わたし」。「わたし」はどこにいるのか。そこはどういう場所なのか、「わたし」のいるべき場所なのか。

 人名や地名などの固有名詞が出てこないことに気付きます。彼女が今まで英語で書いてきた小説と違い、その大きな特徴でもあったインド系移民のことも、この作品では出てきません。

 でも、だからこそ、誰の上にも訪れ得るシーンであるようにも思われてきます。

 名前のない人生の切り取られた断片が、小さくても鮮やかです。

 読み終わって、全然関係ない時にふとあるシーンを思い出してしまったりするような小説、秋にめくってみるのもいいのではないでしょうか。 ご参加お待ちしています。

日 時 2019年10月27日(日)14時00分~16時00分
    (会場受付は13時45分から)
場 所 JR/小田急町田駅近くの会議室
    (詳細はお申込の方に別途メールにてご案内いたします)
課題書 『わたしのいるところ』
    (ジュンパ・ラヒリ/中嶋浩郎訳/新潮社)
定 員 20名(初参加者優先枠あり)
参加費 1000円  U-22(18~22歳)500円  高校生以下 無料

※飲み物などはつきません。
※読書会後の二次会は特にご用意しておりません。本会に全力参加で
 お願いいたします。

お申込方法 

9月22日(日)20時から申込を受け付けます。

多摩南読書会専用アドレス tamaminamidokusho@yahoo.co.jp にメール
(件名:「多摩南読書会 10/27」)でお申込ください。

……………………お申し込みフォーム……………………
「 多摩南読書会 10/27」に参加します。
お名前(ご本名フルネーム)
ご連絡先電話番号
ご連絡先メールアドレス
種別:リピーター/初参加
…………………………………………………………………………

  *種別は該当するほうを残してください。

  *課題書は各自ご用意の上、必ず当日までに読了してご参加ください。

  *先着順で受け付け、定員に達した段階で締め切ります。
   以降はキャンセル待ちを受け付けます。

  *多摩南読書会に初めて参加される方がお申し込みしやすいよう4人分の
   「初参加者優先枠」を設けます。10月20日(日)までに「初参加者優先
   枠」が埋まらない場合は、キャンセル待ちをされているリピーターの方
   にご案内をいたします。

*多摩南読書会世話人*
片山奈緒美(ツイッターアカウント @naolynne
青柳恭子(ツィッターアカウント @beth999ak)
大戸敦子(ツィッターアカウント @rolling_avocado