伯爵 「♪猟奇的なキスを私にして〜、最後まで離さないで〜♪」

執事 「おお、紅白への出場が決まったゲスの極み乙女。の歌でございますね」

伯爵 「そうなんだよ、昭和ネタばかり喋ってると若者にそっぽを向かれるだろう? そろそろ、新しいバンドの歌も覚えるべきだと思ってね。そうしたらだよ、ここのところ、新聞を開けばどどどーーーん、地下鉄に乗ればどどどーーーんと、この歌が似合いそうな文庫本の宣伝を目にするではないか」

執事 「はあ、それは例のあれで」

伯爵 「そうだ、例のあれだよ、週間文春ミステリーベスト10で海外部門の第1位に輝くなど、大変な人気を博しているとか。表紙の写真では、可愛らしい女性らしき人物が白い布で頭を覆われていたが、あれがイレーヌさんなのか? イレーヌさんは猟奇的なキスをされて悲しい思いをするのかね?」

執事 「……」

伯爵 「なにしろ私は昔からフレンチ・ミステリが好きだからね。日本はフランスという国にかねてから憧れてきた。国名に接頭辞の『お』をつけて呼ぶのはフランスくらいだぞ。おアメリカ、おイギリス、おウズベキスタンとは呼ばないだろう?」

執事 「……」

伯爵 「どうだろう、そのおフランスのミステリを第3回南東京読書会の課題書にするというのは?」

執事 「はあ、たしかに『悲しみのイレーヌ』は度胆を抜かれる作品です。しかし、旦那さまのお好みにあうかどうか……」

伯爵 「カーソン、そう心配するな。私も航海に出たいのだ。読書という名の大海原で、新しい出会いを望んでおるのだよ」

執事 「けだし名言! ありがたき幸せでございます! じつは私もあの作品を読んだあと、どなたかと感想を語りあいたくてたまらなかったのです。あれもこれも、ああ、話したくてたまりません! 読書会が待ち遠しいです!!」

伯爵 「同じ作者の『その女アレックス』をまだ読んでいないのだが、それでも大丈夫かね?」

執事 「ええ、ええ、なんの問題もございません。本国では『悲しみのイレーヌ』のほうが先に刊行されておりますので、かえって、そのほうがいいかと。ただし、『悲しみのイレーヌ』をお読みになれば『その女アレックス』も読みたくなること請けあいでございます」

伯爵 「よおし、この正月は❝ピエール・ルメートル祭り❞で読書三昧としゃれこもう。ふむ、こじゃれたマカロンが出てくるカフェみたいな名前の祭りだな。胸が躍るぞ!」


『その女アレックス』に次いでまたもやベストセラーとなっている『悲しみのイレーヌ』。カミーユ・ヴェルーヴェン警部と部下たちが活躍するシリーズ第一作です。

今回はゲストとして、翻訳者の橘明美氏と担当編集者の永嶋俊一郎氏をお迎えします!!

あんな質問も、こんな質問もしてみたい! 読書会の醍醐味を味わえる、濃密で贅沢な時間を共有できることでしょう。

  • 開催日   2016年2月11日(木、建国記念の日)
  • 場所    渋谷駅/表参道駅近くの会議室(お申し込みくださったかたに直接、連絡いたします)
  • 時間    午後2時開場 2時30分開始 4時30分終了(その後、懇親会の予定あり)
  • 課題作   『悲しみのイレーヌ』(ピエール・ルメートル著/橘明美訳/文春文庫、電子書籍版あり)当日までに読了のうえ、ご参加ください。
  • 参加費   700円、学生500円(会場費など)。当日、受付でお支払ください。

 *飲み物が必要なかたはご自身でご用意願います。

  • 参加方法  minamitokyo.dokusho@gmail.comまで下記のフォーマットにご記入のうえ、ご連絡ください。また終了後、近辺の店で懇親会を開催します(会費別途、4500円前後)。詳細は参加希望のかたにメールでお知らせします。こちらへの出欠もご記入ください。

お名前(ご本名フルネームまたは著訳書のペンネーム):

ご連先電話番号(携帯可):

区分(該当しないものを消してください):一般/学生

懇親会への参加:希望する/希望しない

  • 定員は20。20名になり次第、募集を締め切らせていただきます。
  • 申し込みメール受信後48時間以内に受付メールをお送りします。送信後48時間以上経過しても受付メールが届かない場合、メールの受信設定を確認のうえ、再度、専用アドレスまでご連絡ください。

南東京読書会世話人 栗木さつき 国弘喜美代(ツイッターアカウント @CholoKimiyo

後援 翻訳ミステリー大賞シンジケート

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