※おかげさまで満席となりました。キャンセル待ちをを希望されるかたは、下記の南東京専用アドレスまでご連絡ください。(5月20日追記)

伯爵 「カーソン、どうした? 本を読みながらずいぶん考え込んでいるな」

執事 「はい、旦那さま、このミステリ小説がじつに面白く、犯人はどんな人物だろうと推理しておりまして……」

伯爵 「ふむ。ミステリ小説には犯人像を自分なりに思い浮かべるという愉しみがある。これぞミステリの醍醐味だ。で、今回はどんな事件が起きたのかね?」

執事 「はあ、冒頭で殺人事件が起こり、その犯人がインテリであることをうかがわせる仕掛けになっておりまして。現場の遺体は右手が切断されていたのですが、なんと、そばに残されていた右手は別人のものだったのでございます」

伯爵 「おお、それはそれは! 双方の右手とも持ち主と離れ離れになり、さぞ心細かったことであろう!」

執事 「……(中途半端な冗談はスルー)。そのうえ、被害者の体内からオペラの楽譜が発見されまして……」

伯爵 「ふうむ、興味深い。その楽譜はプッチーニかね? ヴェルディ? はたまたビゼーかロッシーニか」

執事 「さすが、旦那さま。正解は、ぜひ本書を読んでいただければと。北アイルランドを舞台にした人気警察小説シリーズ第一弾、『コールド・コールド・グラウンド』でございます。これが傑作シリーズで、とくにシリーズ5作目はエドガー賞とバリー賞に輝きました」

伯爵 「北アイルランドとは! 残念ながら、私は北アイルランドの歴史にうとくてね。そんな私が読んだところで背景がわからず、ストーリーがいまひとつ把握できないかもしれんなあ」

執事 「それでは、本書を読書会の課題書にするのはいかがでしょう? ゲストに訳者の武藤陽生氏をお招きしてお話をうかがえれば、理解が深まるかと」

伯爵 「それはありがたい!」

執事 「それに、この小説は主人公の若い刑事がとりわけ魅力的でございまして。脇役たちも個性豊かで、魅惑的な病理医や、いちいち語尾に『……っす』をつける同僚が登場いたします。シリーズ物としてこの先が楽しみでなりません」

伯爵 「おお、それはそれは! 私も読むのが待ち遠しいっす、だな、カーソン! では翻訳家の武藤氏のご臨席を賜れるよう、連絡をよろしく頼むっす!」


北欧ミステリ、ドイツミステリなど、数年前からブームが続いていますが、いまアツいのは北アイルランド!!
イギリス《ガーディアン》紙が、デニス・ルヘインやジェイムズ・エルロイと肩を並べる現代ノワールの旗手と評している作家エイドリアン・マッキンティによる〈ショーン・ダフィ〉シリーズ第1弾が、今回の課題書です。
人気作家エイドリアン・マッキンティ、日本初上陸の本書を読む絶好の機会!

今回はゲストとして、翻訳者の武藤陽生氏をお迎えします!!
北アイルランドに関する知識がほとんどない世話人ふたりも、当日、武藤氏のお話をうかがうのを楽しみにしています。

開催日   2018年6月23日(土)
場所    渋谷駅/表参道駅近くの会議室
                             (お申し込みくださったかたに直接、連絡いたします)
時間    午後2時開場 2時30分開始 4時30分終了
                             (その後、懇親会の予定あり)
課題書   『コールド・コールド・グラウンド』
                            (エイドリアン・マッキンティ著/武藤陽生訳/ハヤカワ文庫)
                               当日までに読了のうえ、ご参加ください。
参加費   500円(会場費など)。当日、受付でお支払ください。

*飲み物が必要なかたはご自身でご用意願います。

参加方法  minamitokyo.dokusho@gmail.comまで下記のフォーマットにご記入のうえ、ご連絡ください。また終了後、近辺の店で懇親会を開催します(会費別途、4500円前後)。詳細は参加希望のかたにメールでお知らせします。こちらへの出欠もご記入ください。

お名前(ご本名フルネームまたは著訳書のペンネーム):
ご連先電話番号(携帯可):
懇親会への参加:希望する/希望しない

 

メールでの申し込み受付開始は5月20日(日)午後8時
定員になり次第、募集を締め切らせていただきます。

南東京読書会世話人 栗木さつき 国弘喜美代(ツイッターアカウント@CholoKimiyo)