※おかげさまで満席となりました。キャンセル待ちをを希望されるかたは、下記の南東京専用アドレスまでご連絡ください。（9月19日追記）
伯爵 「長い長い夏が、とうとう終わったなあ、カーソン」
執事 「はい、旦那さま。今年は、それはもう暑い暑い夏でございました」
伯爵 「いよいよ読書の秋だぞ、カーソン。わたしはね、年をとってからの読書で、ひとつ、大きなよろこびを発見したのだ」
執事 「はあ、なんでございましょう」
伯爵 「若い頃、どうにか読み終えてもちんぷんかんぷんだった名作のおもしろさが、やっと少しわかるようになったことだよ。なかでもガルシア＝マルケス！ 1982年にノーベル文学賞を受賞したあと、このコロンビアの作家は日本でもちょっとしたブームを引き起こしてね。わたしも『百年の孤独』、『族長の秋』と読んではみたんだが、怒涛のような展開にただただ圧倒されるばかりで、そのおもしろさがいまひとつぴんとこなかった。ところがだ、この夏の熱帯夜に、ふとマルケスを読み返してみたら、いや、もう、おもしろいのなんの！ 腰を抜かしたよ！」
執事 「マルケスは、わたくしも『百年の孤独』で挫折した体験がございます」
伯爵 「そうだろう、そうだろう。だからね、カーソン、今度は『予告された殺人の記録』を読んでみるといい。マルケスが自身の最高傑作と誇っている作品だし、短くて読みやすい。価格もお手頃、ワンコインでお釣りがくる新潮文庫だ！」
執事 「それは、ありがたいお話で」
伯爵 「かの安部公房は『とにかくマルケスを読む前と読んでからでは自分が変わってしまう。一番かんじんなことは、ああ読んでよかった、という思いじゃないか。もし知らずに過したらひどい損をするところだった。見落さないでよかった、という、これこそ世界を拡げることだし、そういう力を持っている作家との出会いというのはやはり大変なことだと思う』とまで絶賛している」
執事 「それはそれは！ がぜん、読みたくなってまいりました」
伯爵 「よし、カーソン、次回の南東京読書会の課題書は『予告された殺人の記録』で決まりだ！ 殺人が予告されるんだぞ！ なのに殺人が起こってしまうんだぞ！ その記録だぞ！ 実話が下敷きになってるんだぞ！ これで読まずにいられるか！」
執事 「はい、旦那さま、胸が躍ります！ 読書会後の懇親会では、マルケスの小説にちなんだ名前のプレミアム高級焼酎で乾杯といきたいものでございます！」
伯爵 「いや、残念ながら『百年の孤独』は高級すぎて、ネット通販でも6000円くらいするから、あきらめてくれ、カーソン。わたしもまだ飲んだことがないのだよ……」
ノーベル文学賞を受賞したコロンビアの小説家、ガルシア＝マルケス。名前は聞いたことがあるけれど読んだことはないとか、昔、読んでみたけれど馴染みのない名前の登場人物があまりにもたくさんでてきて挫折したとか、いろいろな方がいらっしゃるのではないでしょうか。『予告された殺人の記録』は、ガルシア＝マルケスが実際に起こった殺人事件の関係者から話を聞いたうえで小説を執筆したため、やはり実際に起こった事件を題材にしたトルーマン・カポーティの『冷血』と比較されることも多い作品です。でも、その作風はまったく異なる。当時の文学界に衝撃を与えた「マジック・リアリズム」も楽しめるこの作品について、マルケスは初めてという方も、マルケス大好きという方も、熱く語りあいましょう！ 高級焼酎『百年の孤独』を飲んだことがある方のご参加もお待ちしています！（←そこ？）
開催日 2018年10月14日（日）
場 所 渋谷駅／表参道駅近くの会議室
（お申し込みくださった方に直接、連絡いたします）
時 間 午後2時開場 2時30分開始 4時30分終了
（その後、懇親会の予定あり）
課題作 ガルシア＝マルケス「予告された殺人の記録」（新潮文庫）
当日までに読了のうえ、ご参加ください。
参加費 一般500円 学生200円（会場費など）
当日、受付でお支払ください。
＊飲み物が必要なかたはご自身でご用意願います。
参加方法 minamitokyo.dokusho@gmail.comまで下記のフォーマットにご記入のうえ、ご連絡ください。また終了後、近辺の店で懇親会を開催します（会費別途、4500円前後）。詳細は参加希望の方にメールでお知らせします。こちらへの出欠もご記入ください。
ご連先電話番号（携帯可）：
区分（該当しないものを消してください）：一般／学生
懇親会への参加：希望する／希望しない
メールでの申し込み受付開始は9月16日（日）午後８時。
定員になり次第、募集を締め切らせていただきます。
申し込みメール受信後48時間以内に受付メールをお送りします。送信後48時間以上経過しても受付メールが届かない場合、メールの受信設定を確認のうえ、再度、専用アドレスまでご連絡ください。
南東京読書会世話人 栗木さつき 国弘喜美代（ツイッターアカウント@CholoKimiyo）
後援 翻訳ミステリーシンジケート